★日食を安全に観察しよう〜ピンホール式投影器の作り方(40cm簡易式)★

 日食時に太陽の変化を簡単に観察する方法です。

  2012年3月31日の日食講座で作成した簡易のピンホール投影器の作り方です。よく雑誌などで地面に映った木漏れ日が太陽のかけ具合と同じようになってたくさん地面に写って写真があります。あれは、木々の葉がピンホールの役目をしているために地面に太陽の像がうつるのです。
 日食を観察する時、安全基準をクリアした日食グラスを使っていても、長時間観察するには目が疲れます。時々、ピンホール式投影器など、ほかのものを使って観察をし、その変化を記録するようにしましょう。
  今回は、方眼画用紙で単純な40cmの長さの投影器を作ります。方眼画用紙でなくても、筒状になるものであれば利用可能です。
1リットルの牛乳パックや、ラップの芯、チップスターなどの円柱の空き箱を使って作ってみるのもおもしろいですよ。

●材料:方眼画用紙、アルミホイル、セロテープ、5cm×5cm程度の白い紙
●用意するもの:カッター、定規、筆記用具、画鋲や針、のり

方眼画用紙は、裏が黒や青などの色のついているものがあればそれを使用した方が余分な光を減らし見やすくなります。 図面の太い線が切り取り線、点線はヤマオリの線です。図面に従い、方眼用紙で円柱と、その円柱の片方をふさぐためのフタを作ります。
円柱となる方のパーツを組み立てて、「窓」のある方に底をつける準備をしますs。底の部分にはる部分(写真の左のパーツ)には太陽を観察しやすいよう白い紙をはります。 底のパーツを四角く組み立てて、円柱のパーツの窓のほうにくみあわせて貼り付けます。
底のついた状態です。セロテープでとめても良いですが、できればのりづけし、強度を持たせて下さい。 円柱の上の方にピンホールを作る準備をします。円柱の窓のないほうにアルミホイルのフタをつけます。そのためのアルミホイルの中心部分にセロテープをはり、補強します。
アルミホイルの中心に、針や画鋲を使い、穴をあけます。穴の大きさは直径1.5mmぐらいにします。あまり大きいと、太陽の像がぼやけてしまうので、大きくなりすぎないように気をつけます。 アルミホイルを円柱の上部に取り付けます。穴が中心になるようにし、セロテープではりつけて余計な光が入らないようにします。アルミホイルの穴のあいている周辺の面に傷をつけないように気をつけます。
ピンホール式投影器の完成です。穴のあいている方を太陽に向けます。太陽の光が穴から入り、投影器の底のにうつります。実際に太陽に投影器を向けて観察し確認します。普段は丸い太陽がうつります。 投影器にうつる太陽の大きさは筒の長さによってかわります。今回製作した筒の長さは40cmで、太陽の像は約4mmの大きさで丸く写っています。日食のときは、ここに移る太陽が欠けて行き、金環食の最大の時にはリング状になります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

●ピンホール式投影器の筒の長さによる観察できる太陽の直径の大きさの違い

掃除用のコロコロを使い終わった時の芯(しん)を使って短い長さのピンホール式投影器を作りました。上で作り方を案内している40cmのお運ホール式投影器と2つを、一緒に太陽の方にむけ、太陽を観察してみました。 左右比べると、左の太陽の像の方が小さいことが分かります。左の投影器の筒の長さは17cm程度なので太陽の像は直径1.7mmぐらい、右の投影器は直径4mmほどになります。

 

●日本各地で作られているピンホール式投影器

 
平塚市博物館(神奈川県平塚市)の段ボールを使った投影器。長さが2m近くあるので太陽の像が2cmほどの大きさで見えます。大きいので、子供たちにも簡単に観察ができます。  

 

 

 

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